勝手にウルトラマラソン2016
勝手に大坂の陣
第8回「異変」
各地の女侍に助けられ
京入りを果たした徳川の軍勢
圧倒的な勢力で天下統一を目前にする
しかし二人に目に見えぬ敵が
襲いかかり行く手を阻んだ。
taeさんから元気を貰った俺達は軽快な走りで京都入りした。
やったぜー!\(^o^)/
ここまで2日で130キロ以上の距離を走ってきたけどびっくりするほど元気だ!やっぱりイヤイヤ病なのよ…。俺の中の弱い虫が嫌だ嫌だと走らせないようにしてるだけなんだ…。そんな言葉に耳は貸せないぜ。一山越えたら京都の街中だ!あと一踏ん張りだ。
びゅんびゅん車が走って行く。その横にある細い歩道を走って登る。京都の街の夜景がとても綺麗だ。
トンネルを抜け…
また登る…。京都タワーが遠くに見える。ぷらさん凄いな!まだまだ走れるね。俺、ぷらさんについていくのがキツくて距離が開いてしまった。
歩きを入れたかったけど置いてかれてはなるまいと踏ん張る。あまり無理をしない方がいいと思いながら無理をした。
その時刺すような痛みがふくらはぎを襲った…。
俺の知る脚の痛みレベルは3段階ある。軽度の痛みはその場限りだ。走っている間に消えるか悪くても翌日にはほぼ回復する痛み。翌日も走ることはできる。
中度になると翌日に引きずる。走っている間に一瞬消えることもあるが痛みは残る。翌日から酷いと数日引きずる痛み。翌日走るのは無理だ。数日休み、様子を見ながらランを再開するレベル。
重度の痛みは消えない。病院直行レベルだ。数ヶ月は治療の必要がある。勿論ランは禁止。
右脚のふくらはぎ上の方の真ん中、ここが指一本分ピンポイントで痛い!痛みのレベルは中度だと感じた。痛みが訪れる何歩か前にヤバいな…と感じる事がある。そんな気配を感じた時、俺は一旦走るのをやめ回復してから再び走るようにしてるがヤバいと思ったのに走り続けた結果がこれだ!チクショー!!
この痛みマジでヤバいなぁ~と思いながら山を越え街に入る。俺より少し遅いタイミングでぷらさんも脚の不調を訴え始めた。俺達は2日目のゴールを目前にして苦しんでいた。この先どうなるのだろうか?
ここがいてぇーんだよ!!バカヤローー!!\(´Д` )
と言う俺…。口だけはまだ元気だ!
京都の街すんごくいいぜ!俺達は清水寺の近くを通過し二条城を目指した。大晦日の京都の街は観光客で賑わっていた。外国人の集団の隣で信号待ちをしていたら一人の美女が話しかけてきた。
アナタタチナ二シテル?
名古屋から走ってきました。大阪まで行きます。225キロ! とぷらさん。
うぇい。 (俺)
ワォーー!!225キロ!?
イエース!
うぇい。 (俺)
英語が堪能(?)な俺達はこの外国の女性とすぐ打ち解けることができた。彼女はニキ(ニッキ?)さんと言う名前みたい。ワタシモハシル!と少しだけ彼女も俺達と一緒に走った。楽しかった!速かったよ!ニキさん!
最初から読んで下さってる方にはわかると思いますが美女に会ってまたまた元気がでた俺達。さっきまで脚が痛いだの言ってましたがすっかり痛みが消えております。
この旅はなんだろ?初日の初めからずっと色んな美女が現れ俺達を元気づけここまで連れてきてくれた。
ぷらさん!やっぱりコレは男ばんばの女運ですよ!!
な~んて調子に乗ったりしたけど二人だから怪しくなくていいのかなぁ~。1人じゃこうはいかない…。
(´Д` )ぼぇ〜
京都の街を進むとNHKがあった。紅白歌合戦をでっかいスクリーンに映して鑑賞できるようにしている。そうか今日は大晦日なんだ!折角なんでNHKの中に入り記念撮影!
二条城はすぐそこだ!でも痛めた脚が再び痛くなりだした。残り1キロ痛みをこらえ、ごまかしながら二条城に着いた。
やったーー!!
やったぜ!!
本当に本当に嬉しかった。2日目が終わった…。
2日目終了
71.8km 12時間50分
二条城を後にして俺達は京都駅近くのカプセルホテルに向かった。今日の宿だ。年末の京都ってホテル埋まってて全然無いね。
熱い風呂に入って身体の疲れをとりたいけれどここは大浴場も無くシャワーがメイン、風呂は個室の共同風呂1つしかなかった。部屋で荷物を片付けシャワー室に行ったら唯一の個室風呂に先客がいて使えなかった。
あ〜残念!使えないかぁ〜。ゆっくり浸かって脚をマッサージしたかった…。(´Д` )
と思っていたら個室のドアが開いた。
ばんばさん!お湯全然出ない!しかもヌルい!
おっ!ぷらさんだったか!∑(゚Д゚)
ぷらさんの後に個室風呂を使わせてもらったけどお湯がめっちゃぬるく、ちょろちょろとジジイのションベンみたいにしか出ない!
寒いぜ!身体余計に疲れるぜ!どうなってんだ!ボイラー室!\(´Д` )
仕方なくシャワーを浴びて部屋に戻った。大晦日のテレビを見ること無く俺はベッドに潜り込んだ。
あと1日…あと75キロ…頼むから走ってくれ!痛い脚を揉みながら祈るしかなかった。
祈るようになったら負けだ!と普段自分にいい聞かせている俺だけど…この時はただ祈るしかなかった…。
次回、
勝手に大坂の陣9「勝負」
読んでねー!
ランキングも祈るしかない!