マラソンバカ一代

静かに暮らしたい…

第30回山口100萩往還マラニック大会 その9

176.2キロ地点 宗頭文化センター

スタートから29時間54分(5月3日 23時54分)

 

脚を引きずりながら宗頭に到着した。仮眠できる場所と食事ができる場所は別棟になっていた。迷わず仮眠エリアを選び空いている場所に座る。

 

入浴もできるので身体を綺麗にできれば最高だけど今風呂に入ったらもう絶対に走れない。身体を拭き服を着替え靴下を替える。

 

さっきの痛みは何だったのだろう?ゆっくり靴下を脱ぐ。爪がはがれちゃてるのか?それとも別の何かか?

 

なんじゃこりゃ~!! (´Д` )

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…ってほどでもなかったです。

痛みの原因は左足の小指にできた水膨れが潰れたことによるものだった…。

 

小指以外にも水膨れが何ヶ所かできていた。足裏の皮もグニョグニョではがれそう。やれる処置はしておこう。でも走れるんだろうか?さっぱりわからない。まあ外に出て走ればわかるわな。相変わらず香ばしい匂いを漂わせている。かなりヤバい香ばしさだったので周囲をみるが不快な顔をしてる人もいなかったので良しとさせていただく。荷物を整え補給食を食べる。食事エリアに移動することも億劫だったし時間も無かった。

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外で物凄い音がした。雨だ!それもかなりの大雨だ!あと少し到着が遅かったら雨にやられていたな。

 

予定では2時間仮眠ができればと思っていたけど到着が遅れたことで仮眠時間は15分しか取れなかった。携帯アラームをセットして横になる。言うまでもなく爆睡だ。夢の中でも時間への不安を感じていた。完全に寝ているのだが身体が硬く緊張している。寝ていられないと脳は言っているようだ。

 

アラームのバカは時間通りに俺を起こす。他の寝ているランナーの睡眠を妨げてはいけないって意識があるのですぐに起きる。トイレで歯を磨き出発の準備をする。まだ寝ているランナーも沢山いるな。毛布をしっかりかけて気持ちが良さそうだ。余裕があるなぁ~時間は大丈夫なんだろか?(´Д` )  と思って見ていたがどうやらここで棄権をする選手らしい。

 

宗頭を出発!日付が変わって5月4日になった。

よっしゃ!最終日だ!(≧∇≦) 

嬉しいね最終日!元気が出る。

 

 

179.5キロ地点 CP9 藤井商店
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宗頭まで頑張ろう!そう思ってスタートから走ってきた。どんな状態になっても宗頭に到着できれば色んなトラブルなんかは全部リセットされるんじゃないかと思っていた。根拠はないけど。

 

時間がなくて回復のための時間はほとんど取れなかったけど宗頭に到着したこと自体がメンタルの回復になった。

まだ完踏を意識する距離では無い。ただ完踏にジリジリと近付いていることは確かだ。次の目標は207.4キロ地点の虎ヶ崎!そこまで行けば完踏を意識できるはすだ!

 

暗闇の中を1人走る。眠いのが勝って水膨れの痛みはあまり感じない。やはり15分の睡眠では全然足りない。

おい!道の右側には人の顔がいっぱいじゃね~か!

∑(゚Д゚)

少し先に白いお城が見えるぞ!(´Д` )

はっきり見えるけどさすがに現実的じゃないから幻覚ってわかる。

 

暗闇の先に光が。私設エイドだ!
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この方々この先もずっと車で先回りしながらエイドをしてました。かなり補給をさせていただき本当にありがたかったです。右の方は愛知県からはるばるエイドを出しにきたそうです。すごい!!

 

 

 

188.6キロ地点 CP10 三見駅

スタートから33時間35分(5月4日 3時35分)
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パイプ椅子に腰をかけ温かいコーヒーを頂きその辺にあるものをつまむ。目の前で棄権をする選手が2名。まだまだ走れそうに見えなくないがどうにもならないんだろう。ここまで来たんだから頑張っていこうぜ! って声をかけたくなったがグッとこらえる。そんなの余計なお世話なのだ。

 

DNFしたらどんな気持ちになるんだろう?そんなことを考えた。昨日湯本温泉前で脚が痛くなった時、宗頭到着前に小指が痛くなった時、これって復活できるん? って本当に不安になったけど絶対復活すると信じて復活の時を待ち、結果ラッキーなことに復活できているからいいんだけど。ダメだったらどんな気持ちになるんだろう?自分ならどの時点でダメと判断するんだろう?

 

そんなことを考えながら次のエイドに向かって走っていた。踏切を何回も渡り左手に海を見ながら走る。日が昇る前のうっすらと明るい時、とても綺麗だったけどDNFのことを考えていて写真を撮り損ねた。

 

もしDNFしたらおそらく優しいみんなは…

でも180キロ地点まで走ったんだからすごいよ!

いやいや250キロにチャレンジするってのがそもそもすごいよ!

そんな言葉をかけてくれるのだろう。優しい言葉だけど…。で俺はこう答えるんだ。

いや~全然すごくないよ。ダメだったんだから…。

そういうと優しいみんなは…

そんなことないよ!頑張ったよ!

そんな話絶対したくない!!

いや!!(´Д` )

なんかここは私が出すよ。いや私が出すよ。ってお会計を誰が払うかでもめてるやつみたいで嫌!もう絶対完踏するもん!絶対!

 

 

195.5キロ地点 玉江駅前エイド

スタートから35時間(5月4日 5時0分)

玉江駅のベンチに腰をかける。ダメだ眠すぎる!携帯アラームをセットして5分だけ寝る。もう5分位寝ただけじゃ何も変わらないんだけど今猛烈に眠いのに耐えられないんだ。

 

さっきまではアラームが鳴れば起きていたけどいよいよ起きられなくなってきてる。隣の人に アラームなってますよ! と身体を揺らしてもらってやっと起きる。

 

あと50キロいけるんやろか?(´Д` )

 

 

次回、

第30回山口100萩往還

マラニック大会 その10

に続く

 

 

 

 

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