16キロから30キロまで
安倍川橋を渡り川沿いを海に向かって進む。
16km~20km
4:54 4:57 4:48 4:47 4:45
21km~25km
4:53 4:43 5:05 4:54 5:07
ハーフ地点を越えちょっと辛くなってきた?大丈夫か俺?
海沿いに入る所が上りになっていて23キロでペースがグッと落ちる。あぁ~この辺りはTJARのゴール地点だ。もう辛いから俺も海に向かって行ってドボンしておしまいにしようか?
これね!TJARのゴール!これをくぐって海にドボンするのがTJARなんだ。(・ω・)ノうぇい!
26キロ以降は海風を受けながら辛い走りをしていた。急に体が重くなった。29キロを過ぎた辺りで背の高いランナーに抜かれる。柴又100KのTシャツ!その大きな背中!
「あっ!ぐち兄!!」
「おぉ!!ばんちゃん!!」
優しいぐち兄は俺と並んで走ろうとしたがペースが違う!
「ぐち兄!サブ3.5いけるよ!俺は苦しくなってきたから先に行ってて!」
「ばんちゃん!ありがとう!」
昨晩酒場でしこたま酒を飲んで朝二日酔いだったぐち兄だったがしっかりとした足取りで走っていった。ぐち兄今日はいいタイムが出そうな気がする。
26km~29km
5:24 5:10 5:17 5:19
ぐち兄と別れ再び1人で進んだが30km手前で呼吸が苦しくなり俺はどうにもならない状態になってしまった。
29キロ地点を過ぎ苦しみながら走っていると後ろから キャラやん がやってきた。
「バンさ~ん!」
「おぉ!キャラやん!チクショー!!俺はもうダメかも。(´Д` ) キャラやん調子良さそうだね!いけるんちゃう!?」
「わからんけど頑張るわ~!じゃあね~!(*^▽^*)」
あーあ。キャラやんも先に行ってしもた。( ; _ ; )/~~~
キングダッシュとベンクーガー
時代を挑発する、男の伊達
挑発的なオリジナリティを貫き
束縛をタブーとした至極を追求する
(キングダッシュ)
俺の高校時代は(ってか中学ぐらいから)ビーバップハイスクールがめちゃくちゃ流行っていました。流行りに乗ったわけでは無いんだけど俺は地元で知られたヤンキー学校に通っていました。
入学した生徒の3分の1は卒業式にはいません。途中何らかの進路変更があり高校生なのに院に進む者を多数輩出する名門校だったのだ!(´Д` )ぼぇ〜
キングダッシュとベンクーガーはそんな青春時代を謳歌した若者達のマストアイテムだった。まぁわかりやすく言えば校則違反制服ブランドのこと。当時の俺達にとってはルイヴィトンよりも尊い!
キャラやんと俺は同じ様な学生時代を互いに知らない別々の場所で送った。そんなキングダッシュとベンクーガーは長い年月を経て偶然出会い、そして今この静岡でマラソンをしている。学生時代はどうやってマラソンをサボるかしか頭になかったのに…。
(話をレースに戻す)
キャラやんに気持ち良く抜かれた俺は30キロ地点の少し手前で完全に撃沈した。
痛めていた脚は服用したロキソニンにおかげで痛くなかった。でもペースが速すぎたのか呼吸が苦しくなっていた。山を登ってるみたい…ゼーゼー感が半端ない。
苦しくて呼吸を整えながらじゃないと走れない。止まっては呼吸して走った。松パパもぐち兄もキャラやんもサブ3.5に向かってまっしぐらだ!俺だけ何やってんだ!!(´Д` )
キャラやんに抜かれて500mくらい走っただろうか…。前方に見覚えのある後姿が……。
「ん!?キャラやん?えっ?キャラやん?」
キャラやん脚攣って
生まれたての小鹿状態!
3分程前元気に俺を抜いた男がわずか数百メートル先で大撃沈!
(ごめん!ちょっと笑っちゃった!)
「きゃ!キャラやん!!大丈夫か!!??∑(゚Д゚)」
「バッ…バンさん。脚攣った…」
(見たらわかるぜ!)
「キャラやん頑張れ!」
コース上に倒れこみ悶え苦しむキャラやん。
「バッ…バンさん!先に行って…」
「キャラやん!すまん…(T ^ T)…」
戦場で仲間を捨てて逃げるみたい…。
キャラやんもうダメかな?
そうは言っても俺もダメだった。少し走っては止まってゼーゼー。
「まっ…マンモスくるPー…(´Д` )」
口から出る言葉も大撃沈している…。
静岡にタイマン張ってイキった走りをしていたキングダッシュとベンクーガーだったが返り討ちにあってしまった…。
あと10キロ以上あるぜ!
次回、
静岡マラソン2017 その5
なるべく早く更新するぜ!
ランキングも大撃沈中!!