マラソンバカ一代

静かに暮らしたい…

志賀高原マウンテントレイル その4

ロードの区間をあっと言う間に走り終え再びトレイルを行く。

 

トレイルランの暗黙の了解として速いランナーには先に行ってもらうというのがあるみたい。俺みたいな初心者は当然遅いので道を譲ってばっかりだ。

(;´Д`Aすんません…。

後ろから人の気配を感じたらチラ見して速そうなら先に行ってもらう。28キロ過ぎから俺の前に綺麗なご婦人、その前をおっさんが走っていた。俺とご婦人との距離もご婦人とおっさんの距離も同じ位。一定の距離をあけて進む。綺麗なご婦人、俺が速いと思ったのか道を譲ってくれた。

いやいや遅いですからいいですよ!  と断ったが…

どうぞ!どうぞ!私遅いんで!  と言うのでお先に失礼。

500メートル位進んでご婦人に抜かれる。で、またご婦人に続いて走っていると道を譲ってくれたので

いやいや遅いですからいいですよ!  と断ったが…

どうぞ!どうぞ!私遅いんで!  と言うのでお先に失礼。

このやり取りが3回位続いたのでご婦人との距離をちょっとあけて、熊鈴も鳴らさないように走っていました。なんだかなぁ~。(´Д` )

 

いつまで経っても30キロの表示が出てこない!さすがにもう30キロは走っただろ!ご婦人とのやり取りで見落としたのかと思って聞いてみました。

30キロの表示ってありました?さすがにもう30キロいってますよね!

見てないけど。もう30キロ過ぎててもいいですよね。 とご婦人。

 

きっと見落としたんだ。次見る表示は35キロの表示だ。っていうと今はおそらく33キロ地点だろうか?ということはあと7キロ!7キロの我慢だ!35キロの表示が見えたらペースを上げよう。脚のダメージが結構きてる。35キロまでは温存しよう。

 

ご婦人に引っ張ってもらっていたがペースを落としたため先に行ってしまった。もう追いつくことはできない。見えなくなる。俺の後ろにも誰もいない。ひょっとして俺が最後尾なんじゃないか?35キロの表示はまだかと走っていると前方に白いものが見えた。

 

やったぜーー!!

35キロきたぜーー!!

うぇ~~い!!!

\(^o^)/

 

って喜んだのも束の間…。

30キロ…。(´Д` )

 

 

一気にやる気がなくなる。勉強しようと思っていたのに勉強しなさいって言われたからやる気なくなったみたいな感じ。

どーなってんだ!志賀高原さんよー!

 

30キロ以降は完全にやる気ゼロ…。とにかくブーたれて進んで行く。前にも後ろにも人がいない コース間違えたか? とすんげぇ不安になりながら進む。ドロドロのコースに脚をとられ転ぶ!ムカついて叫ぶ!

んにゃろーーー!!

 

そんなことしてたら35キロの表示が出てきました。

遅いぜお前!

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ここからペースを上げる予定でしたが完全に脚が終わってしまいました。あと5キロどんだけ時間がかかるだろうか?脚が痛いのと何回もドロの水たまりに浸かったことで冷えちゃってまぁ~辛いぜ!苦しくてヒーヒー言わねぇと前に進めないぜ!!

 

急な階段の手前でスタッフの方が…

あと2.5キロで~す!

と言ってくれた。

いい加減頑張るかと力を振り絞って階段を上る。

ヒーヒー言いながら上った先にいた別のスタッフに…

あと何キロですか?

とたまらず聞いたら…

あと3キロです!!

だってよ!

そこは嘘でもあと2キロって言ってくれ!!(´Д` )

 

 

とにかく辛いぜ!山に来るのは2回目!レースも2回目!

山をなめてるわけじゃないんだけどね。

でも山に言わせたらなめてるんだろな。

 

 

今まで内緒にしてたけどね…

俺の中には超俺に厳しい奴がいるんだ…。

で、何故かそいつがここで登場!

 

じじい何やってんだよ!!てめぇ全然走ってねぇじゃねぇーか!イキってエントリーしてんじゃねぇよ!!ハイハイハイ!!走れ走れ!!走らないならそれで構わんが二度と山に来るなよ!!迷惑なんだよ!!じじい!!

 

俺の中の俺にだけ超厳しい俺。

めっちゃ口が悪い!

 

時計を見ると8時間が経過しようとしている。

ロング40キロの制限時間は10時間なのであと2キロ慌てて走らなくてもゴールはできる。でも脚の痛みをこらえてガッと走れば8時間を切ることができそうだ。

 

じじい!!行けよ!!制限時間までにゴールできればいい?甘えてんじゃねぇよ!!練習不足と実力不足をごまかすんじゃねぇよ!!走れ!!40キロ8時間以内で行けよ!!できねぇなら二度と山に来るなよ!!

 

これネタでもなんでも無く本当に俺の中の俺にだけ超厳しい奴が言うんです。

優しくしろ!!チクショー!!

 

泣きそうだ!もう本当にヒーヒー言いながらっていうか、声をウォーーって言わないととても走れねぇ!だからうるさいけどみっともないけど声出していくぜ!!

 

うぉーーーー!!

最後の上りも俺だけ叫んでる。そのあとの下りも直線の道も俺だけ叫んでる。さっき俺を引っ張ってくれてた綺麗なご婦人を抜く。なんだか凄く恥ずかしい。でもそれどころじゃない!叫びながらゴール。

 

ゴールで大会プロデューサーのトレイルランナー山室忠さんが出迎えてくれました。

長い旅お疲れさまでした!!

さわやかだ!でも俺はヒーヒー村の住人。返す言葉も出せずへたり込んでしまった。

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終わった。よかった。

記録は悪いが8時間以内に完走できたよ。

とりあえず怒っていた俺の中の俺に超厳しい俺もブツブツ言いながら引っ込んだ。

お疲れさんだ!

 

次回、

志賀高原マウンテントレイル  その5

お楽しみに

 

 

俺の中の超厳しい俺が

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