ドーモ!27キロノ壁デース!!
誰だお前は!?
27キロノ壁デース!
アナタ練習ブソクネ。ダカラ私キタ。ワカル?
30キロの壁は聞いた事あるけど27キロの壁は聞いた事ないぞ!
アナタサッキ抜イタランナー、アレ26キロノ壁二ドンネ!26キロ壁ドン!アナタは27キロ壁ドンネ!
マジかよ〜。勘弁してくれよ〜。
5キロ壁ドン、10キロ壁ドン、アナタ27キロ壁ドンネ!イロイロパターンアルネ!
トイウコトデース!クルシムアルネ!
27キロの壁ドン先生に出会い、再三脳からあった歩こうという指令に逆らうことができなくなりました。
走ることを止める。これって結構凹みます。完走って言ってるのに歩くのだからたとえゴールできたとしても完歩です。
いいペースだから少しくらい歩いてもサブ3.5は達成できる。今無理して走るより一旦回復して走った方が賢明ではないか。
俺が歩いたこと何て誰も気にしてないし見ていない。最後までカッコ良く走ったことにしちゃいな。
都合のいい言い訳がバンバン出てきます。
そんなことを思いながらトボトボ歩く、思い出したように走ってみてはまたすぐ歩く。走ったり歩いたりラジバンダリの30キロ手前。しかしとうとう歩くこともできなくなってしまいました。
座ろう。さっき座ってたランナーがいたではないか。座れば回復する。とりあえず座ろう。
コースの端に座る。道路と歩道の縁石部分に腰を下ろすが脚を曲げていられない。脚を伸ばしたい。地面に脚を伸ばして座るがそれでも辛い。
ダメだ!どうやっても辛い!太腿がギュルンギュンゲレンゲンハンマーカンマー!自分の脚じゃない。
横になりたい。横になるのが楽だ!他のランナーの邪魔にならないようにできるだけ端に寄って横になろう。
そう思いコース上で横になりました。
すんげぇ~楽。とりあえず休める。この体勢がベストだ。
しかしさすがにコース上で横になるのはマズイ。死んでる様に見えなくも無い。
ちょと寝てすぐ起きるも起きて座っているのが辛い。
やっぱり横になりたい。
もういいバス来てくれ〜。俺が悪かった〜。バス早く来て〜。もう一歩も歩けませ〜ん。
バスなんか来ません。関門制限は余裕でクリアしていたので相当待たないと収容バスは来ないのですが寝てたら来るだろうと思っていました。
寝ている僕をランナー達が抜いていきます。みんなが笑ってます。お日さまも笑ってます。ル〜ルルルルッル〜です。
寝たり起きたりを繰り返し、立っては歩き、座り、寝る。もうこれはマラソンじゃない。シューズを脱ぎたい!そう思って手をかけたその瞬間!
ピキーン!
ふくらはぎがつりました。
アカン!激痛にもがきながら自分で治します。治ってホッとするとまたピキーン!左右両方これが何十回と続きました。カツオの1本釣りあんな状態。バンバンつれます。
コース上でヘロヘロになっていると1人のおじさんランナーが僕の所に駆け寄ってきました。
「大丈夫?数メートル先に楽しい所があるからそこまで行こう。そこで休憩しよう!」
「イヤ…すいません。もう駄目です。僕なんかに構わず先に行って下さい…。」
「まぁまぁ!そう言わずスグ先に楽しい所があるから〜。」
と引っ張ってくれました。
20メートル位先にランニングクラブの私設エイドの大きなテントがあり飲み物や食事をランナーの為に振る舞っていました。
「お〜い。キャサリン!ちょっとこの子みてやって〜。」
続く。